手選別のすごいダウン

2009年3月8日

 

良い羽毛の条件として大きなダウンボールをいかに精度の高いダウンとフェザーに分けられるかが鍵を握っています。一般的な羽毛ふとんはダウンがフェザーよりも軽くて舞い上がりやすい特性を利用して風の力を使って選別を行いますが、さらに大きなダウンボールを含む高級羽毛ふとんの原毛選別ではこの方法で選別できなくなります。

大きすぎるダウンは回りの羽毛と絡まりやすくフェザーと同じように風でも浮き上がらなくなってしまうのです。

では高級羽毛のダウンはどうやって選別しているのでしょうか?

答えは簡単、行うのは大変、「人の手」を使って一つずつピンセットで選別するのです。


東京西川の高級羽毛だけが行っているのがこの手選別、おそらく世界最高の精度で行っているだろう。そんな地がここ、ベトナムにあります。以前から視察したいと願い続けておりましたが、やっと念願叶って今回訪れることができました。

ベトナムの都市ホーチミンからおよそ170km、メコン川の河口近くのデルタ地帯、車に約4時間ゆられカントという選別工場のある町に着きました。

視察の工場は約4500人が働く大きな工場です。その敷地の一角に手選別を専門的に行う部署があるのです。

一人が一日に選別できる羽毛が35g、そこからピンセットを使ってダウンとフェザーに選別をするのですが、1日かけて選別を終えるとたった5gにしかなりません。

西川の高級羽毛は1.2kgなのでこの量を選別するのには気の遠くなるような作業が続くのです。

普段取り扱っている羽毛ふとんの物は判ってもそこに至るまでの苦労を私は知りませんでした。そんな事を知った今、私はこんなすごい手間のかかった羽毛ふとんを取り扱えるんだという感謝の気持ちで一杯です。そして、ぜひ一人でも多くのお客様にこのすばらしい羽毛ふとんをご紹介したいと思います。

原毛の大きさは最高、選別も最高、洗浄の技術も最高、それを検査する検査基準も最高、側地の素材も最高、柄を載せるプリント、それに羽毛の吹き出しを押さえる側地加工技術も最高、もちろん側地のキルトの仕様や縫製技術も最高とどれをとっても超一流の技術が私のお薦めする羽毛ふとんの中にあります。

百聞は一見にしかず。このお話を聞いて気になった方、店内でぜひご覧になってください。